ホームページを作ると、多くの場合「月々の保守契約はどうしますか?」と聞かれます。
毎月お金がかかるものなので、「本当に必要なのか」「何かあったときだけ頼めばいいのでは」と迷うのは自然なことです。
結論から言うと、必要かどうかは、サイトの作りと、サイトが止まったときにどれだけ困るかで決まります。この記事では、判断のための材料を整理します。
1. 「更新の依頼」と「保守」は別のもの
まず、混同されやすい2つを分けておきます。
| 更新の依頼 | 保守 | |
|---|---|---|
| 目的 | 内容を変える | 壊れないように、止まらないようにする |
| 例 | 料金表の変更、お知らせの追加、写真の差し替え | バックアップ、ソフトの更新、不具合の確認、ドメインの更新管理 |
| きっかけ | お客様が「変えたい」と思ったとき | 何もなくても、定期的に行う |
「更新はほとんどしないから、保守はいらない」と考える方がいますが、保守は更新の回数とは関係なく必要になることがあります。ソフトの更新や、ドメインの更新は、内容を変えなくても発生するからです。
なお、契約によっては「保守」の中に、月◯回までの更新作業が含まれていることもあります。名前ではなく、中身で比べてください。
2. 保守に含まれることが多い作業
- バックアップ:サイトが壊れたときに、元に戻せるようにしておく
- ソフトの更新:WordPress本体やプラグインを新しくして、弱点を放置しない
- 表示の確認:サイトが表示されているか、フォームが届くかを確かめる
- ドメイン・サーバー・SSL(鍵マーク)の更新管理:期限切れでサイトが止まらないようにする
- 不具合への対応:表示が崩れた、フォームが届かない、といったときに直す
どこまで含まれるかは、会社によって大きく違います。同じ「月額◯円の保守」でも、中身がまったく違うことがあります。
3. 保守がないと、何が起きるか
保守をしないと、すぐに困るわけではありません。問題は、数か月〜数年たってから、まとめて表に出てくることです。
- ソフトを更新しないまま放置し、サイトが改ざんされた
- ドメインの更新を忘れて、サイトもメールも止まった
- サーバーの仕様が変わり、いつの間にかフォームが届かなくなっていた
- 壊れたときにバックアップがなく、最初から作り直すことになった
特にWordPressのサイトは、ソフトを更新し続けることが前提の仕組みです。何年も更新していないWordPressのサイトは、狙われやすくなります。
4. 「必要なときだけ依頼」が向くケース
次のような場合は、保守契約を結ばずに、必要なときだけ依頼する形でも困りにくいです。
- WordPressなどを使わない、作りのシンプルなサイト:更新が必要なソフトが少なく、改ざんの心配が小さい
- ドメインやサーバーを自分で管理できる:更新日や支払いを自分で把握している
- サイトが数日止まっても、売上への影響が小さい:問い合わせの多くが電話や紹介で来る
- 内容を変えることがほとんどない
この形で気をつけたいのは、「いざ頼もうとしたときに、すぐ対応してもらえるとは限らない」ことです。保守契約のあるお客様が優先されるのが普通で、料金も都度の見積もりになります。
5. 保守契約を結んだほうがよいケース
- WordPressで作ったサイト:ソフトの更新を続ける必要がある
- 問い合わせや予約の多くがサイトから来る:止まったときの損が大きい
- ドメインやサーバーの管理を、自分でしたくない
- 毎月のように内容を変える:更新が含まれる保守なら、都度頼むより安くなることがある
判断に迷ったら、「サイトが1週間止まったら、いくら損をするか」を考えてみてください。その金額が、1年分の保守料より大きいなら、保守を結んでおく意味があります。
6. 契約する前に確認したい5つのこと
保守契約を結ぶ前の確認
- 何が含まれるか:バックアップ・ソフトの更新・不具合対応・内容の更新は、それぞれ含まれるか
- 何が含まれないか:追加料金になる作業と、その料金の目安
- 最低契約期間と解約の条件:いつでもやめられるか、違約金はあるか
- 解約したあと、サイトはどうなるか:そのまま使えるか、データを受け取れるか
- 何をしたかの報告があるか:何もしていない月も同じ料金を払う契約になっていないか
特に最後の点は大切です。保守の作業は目に見えにくいため、報告がないと、実際に何をしてもらっているのかが分かりません。
7. よくある質問
Q. 保守料の相場はいくらですか?
含まれる作業によって大きく変わるため、金額だけで比べるのはおすすめしません。同じ金額でも、バックアップだけの契約と、更新作業まで含む契約があるためです。6章の5つを同じ条件で並べてから比べてください。
Q. 保守契約を途中でやめることはできますか?
契約によります。最低契約期間や違約金が決められていることがあるので、契約前に書面で確認してください。あわせて、やめたあとにサイトがそのまま使えるかも確認しておくと安心です。
Q. 自分でWordPressを更新すれば、保守はいりませんか?
更新を続けられるなら、保守を結ばない選択もあります。ただし、更新したことでサイトが崩れることがあるため、更新の前にバックアップを取ること、崩れたときに戻せることが前提です。
Q. ラタトスクの保守はどうなっていますか?
月額プラン(サブスク・初期制作費¥0+月額¥5,000)は、月額の中にサイトの公開・サーバーの管理・保守と、公開後の修正・更新(月2回まで)が含まれています。買い切りプラン(¥50,000)は保守を含まず、公開日から月額¥5,000の保守を任意で付けられます。付けなくても、サイトの権利はお客様のままです。保守を付けない場合の修正は、その都度お見積もりします。詳しくはサービス詳細ガイドをご覧ください。
まとめ
- 更新の依頼は内容を変えること、保守は壊れないように見ておくこと
- 保守がなくてもすぐには困らないが、数か月〜数年後にまとめて問題が出る
- WordPressのサイトや、問い合わせの多くがサイトから来る場合は、保守を結んだほうが安心
- シンプルなサイトで、自分で管理できるなら、必要なときだけ依頼でも困りにくい
- 契約前に含まれる作業・解約の条件・報告の有無を確かめる
保守は「安心を買う」契約です。何に対する安心なのかを中身で確かめてから、結ぶかどうかを決めてください。