「ホームページを作りたいけれど、何を用意すればいいのか分からない」「素材が揃っていないから、まだ相談できない」。こう思って、相談そのものを先延ばしにされている方がとても多いです。
結論から言います。何も揃っていなくても、相談は始められます。
むしろ、すでにホームページやSNS、パンフレットをお持ちなら、そこから必要なものはほとんど拾い出せます。この記事では、「本当に必要なもの」「あると仕上がりが変わるもの」「なくてもいいもの」を分けて説明します。最後に、そのまま埋めて送れる準備シートも載せています。
1. 本当に必要なものは、3つだけ
これがないと制作が進まない、というものは次の3つです。
| 必要なもの | なぜ必要か |
|---|---|
| ① 正式な事業者情報 (会社名・屋号/住所/電話番号) |
サイトに載せるためだけでなく、法律で表示が必要な項目があるためです。通信販売を行う場合は特に厳格です |
| ② サービス内容と料金 | これが決まっていないと、ページの構成が決められません。何を何ページに分けるかは、サービスの数で変わります |
| ③ 連絡が取れるメールアドレス | お問い合わせを受け取る先です。ここが決まらないとフォームが作れません |
逆に言えば、この3つがあれば、ホームページは作れます。ロゴがなくても、プロの写真がなくても、キャッチコピーが決まっていなくても、始められます。
料金が「決めきれていない」場合
これはよくあります。その場合は、「相談ください」「お見積もり」と書く選択肢もあります。ただし正直に言うと、金額が書いていないサイトは、問い合わせが減ります。見る側は「高そう」と感じて、そこで離れるからです。
おすすめは、「〜円から」という形か、料金の幅(〜円〜〜円)を出すことです。実際に多いパターンの金額を1つ書くだけでも、印象がまったく違います。
2. あると仕上がりが変わるもの
ロゴのデータ
お持ちであれば、元データ(作った人からもらったファイル)があると理想的です。ない場合は、名刺やチラシに載っているロゴを撮影・スキャンしたものでも構いません。ロゴがない場合は、文字だけで組んだものを用意します。それで困ることはありません。
写真
いちばん仕上がりに影響するのが写真です。そして、いちばん「ない」と言われるものでもあります。
プロに撮ってもらう必要はありません。スマートフォンで撮ったもので十分です。撮り方のコツは後述します(→4. 写真はスマートフォンで十分です)。
「こういう雰囲気がいい」と思うサイト(2〜3件)
同業でなくて構いません。「なんとなく好き」で選んでいただくのがちょうどいいです。「どこが好きですか」と聞かれても答えられなくて大丈夫です。3件並べれば、共通点はこちらで見つけられます。
逆に「これは嫌だ」というサイトがあれば、それも同じくらい役に立ちます。
今あるもの一式
次のものがあれば、それだけで文章の材料になります。
- 今のホームページ(あれば、そのURLだけで十分です)
- パンフレット・チラシ・名刺
- InstagramやFacebookなどのSNS
- Googleビジネスプロフィール(地図に出てくる情報)
- お客様によく説明していること(口頭の内容でも構いません)
3. なくても大丈夫なもの(よく誤解されています)
「これがないと頼めない」と思われがちですが、実際は不要なものです。
- キャッチコピー ── 事業の中身を聞ければ、こちらで案を出します。決めるのはご自身です
- 完成した文章 ── 箇条書きのメモで十分です。文章の形にするのは制作側の仕事です
- デザイン案・イメージ図 ── 不要です。参考サイトのURLがあれば伝わります
- プロが撮った写真 ── スマートフォンで撮ったもので十分です
- ページ構成の案 ── サービス内容が分かれば、こちらで組み立てます
- 専門用語の知識 ── 一切不要です。「なんとなく古い」で伝わります
準備が終わってから相談する必要はありません。むしろ、相談しながら決めていったほうが、手戻りがありません。「まだ何も決まっていないのですが」から始めていただいて構いません。
4. 写真はスマートフォンで十分です(撮り方のコツ5つ)
写真は仕上がりを大きく左右しますが、お金をかける必要はありません。次の5つを守るだけで、見違えます。
- 昼間、窓のそばで撮る ── これが最大のコツです。照明だけの室内は、色が濁ります
- 電気を消して撮ってみる ── 蛍光灯の色と自然光が混ざると、不自然な色になります
- 横向き(横長)で撮る ── ホームページでは横長のほうが使いやすい場面が多いです。迷ったら縦横どちらも撮っておいてください
- 広めに撮る ── 使うときに切り取れます。ぎりぎりで撮ると、あとで調整できません
- 同じものを3枚以上撮る ── 角度を変えて撮っておくと、選べます
撮っておくとよいもの
- お店・事務所の外観(初めて来る人が探す目印になります)
- 内観(入る前の不安が減ります)
- 働いている様子(顔が写らなくても構いません。手元だけでも効果があります)
- 商品・施工例・実績
- 可能ならご自身の写真(顔出しに抵抗がある場合は不要です。ただし、あると問い合わせは増えます)
使ってはいけない写真
- インターネットで拾った写真(著作権侵害になります)
- お客様が写っている写真で、許可を取っていないもの
- 他店・他社の商品が写り込んでいるもの
- スタッフが写っていて、本人の同意がないもの
5. 決めておくと、あとで揉めないこと
素材よりも、実はこちらのほうが大事です。後から発覚すると面倒になるのは、次の4つです。
① お問い合わせを、どのメールアドレスで受けるか
普段から見ているアドレスにしてください。「作ったけれど見ていないアドレス」に設定すると、問い合わせに気づけません。スマートフォンで通知が来るものが理想です。
② 誰が窓口になるか
複数の方が別々に要望を出すと、内容が食い違って進みません。「最終的に決める人」を1人決めておくと、圧倒的にスムーズです。
③ いつまでに公開したいか
「特にない」でも構いませんが、理由のある期限(展示会、開店日、繁忙期の前)があれば必ず先に伝えてください。間に合うかどうかで、進め方が変わります。
④ 公開後、自分で更新したいか
これがいちばん重要です。「自分で更新したかったのに、できない作りだった」というのは、後から気づくと修正が大変です。
- 自分で更新したい → その仕組みを最初から組み込む必要があります
- 頼んでしまってよい → 更新の回数と料金を確認しておいてください
どちらが正解ということはありません。更新しないまま放置されるくらいなら、頼む前提のほうが健全です。
6. そのまま送れる準備シート
次の項目を埋めて送っていただければ、それだけで話が始められます。空欄があっても構いません。
ホームページ制作 準備シート
- 会社名・屋号(正式名称):
- 住所:
- 電話番号:
- お問い合わせを受け取るメールアドレス:
- 事業内容(一言で):
- 主なサービスと料金(分かる範囲で):
- 営業時間・定休日:
- 今のホームページ・SNSのURL(あれば):
- 参考にしたいサイト(2〜3件、同業でなくてOK):
- 今、困っていること(1つでOK):
- 公開したい時期(なければ「特になし」):
- 公開後、自分で更新したいか(したい/頼みたい):
7. よくある質問
Q. 素材が何も揃っていないのですが、相談してもいいですか?
はい。今のホームページやSNS、名刺があれば、そこから必要な情報を整理できます。何もない状態からでも、お話を伺いながら組み立てられます。「揃ってから」と待っていると、いつまでも始まりません。
Q. 文章を考えるのが苦手です
箇条書きのメモで十分です。「お客様によく聞かれること」「よく説明していること」を思い出して書き出していただくのが、いちばん良い材料になります。実際にお客様が知りたがっていることだからです。
Q. 写真がまったくありません
その場合の選択肢は3つです。①これから撮る(スマートフォンで構いません)②写真を使わないデザインにする(文字と図で構成できます)③有料の素材写真を使う。おすすめは①です。実物が写っている写真には、素材写真では出せない説得力があります。
Q. ロゴがありません。作ってもらえますか?
文字を組んだ簡易的なものであれば、制作の中で用意します。本格的なロゴデザインは別の専門分野なので、こだわりたい場合は専門の方をご紹介することもできます。まずは文字だけで始めて、後から差し替えることも可能です。
Q. 相談したら、必ず契約しないといけませんか?
いいえ。相談は無料で、その場で契約する必要はありません。お話を伺った結果、「今は作らないほうがいい」とお伝えすることもあります。ラタトスクは初期制作費0円+月額¥5,000(税込)、または買い切り¥50,000(税込)ですが、料金が発生するのは公開してからです。
まとめ
- 本当に必要なのは①事業者情報 ②サービス内容と料金 ③連絡用メールアドレスの3つだけ
- あると変わるのは写真・ロゴ・参考サイト2〜3件・今あるもの一式
- キャッチコピー、完成した文章、デザイン案、プロの写真は不要
- 写真はスマートフォンで、昼間、窓のそばで、広めに撮れば十分
- 素材より大事なのは「問い合わせを受けるアドレス」「窓口を1人にする」「公開後に自分で更新したいか」
準備が整うのを待つ必要はありません。今あるものを見せていただければ、足りないものと、なくても進められるものを仕分けしてお伝えします。